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『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』(1986年)

人を愛する神の子・ワルキューレ。デビュー作はファミコンだった

オーンの地を守る3人目の戦士・ワルキューレ。1986年にファミリーコンピュータ用で発売された、彼女のデビュー作『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』を紹介しよう。



人々の嘆きを受け、神の子・ワルキューレ、地上に降臨す

はるか昔、マーベルランドの人々は無限の命を持っていた。そのため地上にあふれた人々の心にやがて悪魔が宿り、飢えと争いの日々が続く。見かねた神は地上に大きな時計を築き、人々に寿命という“時”を定め、大時計に差し込んだ“時の鍵”によって人々に取り付いた魔物を時の狭間に封印した。
しかし地上に続いた平和な日々は、ひとりの男によって破られた。死を恐れた男はある夜、大時計から時の鍵を抜き取ってしまう。封印されていた悪の化身ゾウナの復活により、地上は再び恐怖と絶望に包まれた。見かねた神の子ワルキューレは自身を人間の姿に変え、地上に降りることを決意する。神と人が力を合わせれば、悪の化身も倒せると信じて。

システム自体はオーソドックスなアクションRPG

十字キーで移動し、Bボタンで剣を振り、Aボタンで魔法を使う。コマンド選択式のRPGと並び、当時すでにアクションRPGは家庭用ゲームの主流ジャンルとなっていた。『ワルキューレの冒険』も、その中の1タイトルとしてジャンル分けできる。しかし『ワルキューレの冒険』に限り、ほかのタイトルとは一線を画す決定的な違いがあった。



『ドルアーガ』から受け継いだ、ヒントなしの高難易度

一般的なRPGは、スタートするとまずストーリーが流れ、最初の目的が告げられる。街に入れば「ここは○○の街です」、「北には○○があります」、「武器や防具は装備しろ」……など、親切丁寧にプレイヤーへ情報が与えられるだろう。しかし『ワルキューレの冒険』では、ゲーム開始直後から、いきなりフィールドの真ん中に放り出されてしまう。ボヤボヤしているとすぐ敵に袋叩きにされ、あっという間にゲームオーバー。移動したくても、どこへ行っていいのかヒントもない。それどころか、このゲームには会話できるNPC自体が存在しないのだ。今となっては考えられないかもしれないが、この“はてしない自由”こそが『ワルキューレの冒険』の魅力だった。何があるかわからなければ、行ってみればいい。何が起こるかわからなければ、やってみればいい。右も左もわからない手探りな感覚が「冒険」として賞賛された。



プレイヤーの体験すべてが「イベント」

RPGで「イベント」といえば、NPCとの会話やアイテムの探索、敵の討伐などを指す場合が多い。『ワルキューレの冒険』では、そういった「用意されたイベント」はほとんど存在しない。見知らぬアイテムを手に入れる、罠にはまってピンチになる、船で別の大陸を目指すなど、プレイヤーの行動そのものがイベントであり、冒険なのだ。何度も挫折し、試行錯誤を繰り返しながらも、少しずつフィールドを開拓してクリアに近づいていく。そういった、ある意味で本当の「冒険」を体験させてくれるタイトルだ。



今でもできる『ワルキューレの冒険』

iモード/iアプリ版
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月額315円(税込)
プレイステーション版
『ナムコアンソロジー2』に収録
ファミリーコンピュータ版
『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』


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